2025/07/05

Taiwan Today

外交

蕭美琴副総統、米独立記念レセプションで台米関係のさらなる深化願う

2025/07/03
蕭美琴副総統は2日夜、米国在台協会(AIT)が主催する米国独立記念レセプションに出席した。蕭美琴副総統は台湾人の父とアメリカ人の母を持ち、米国で教育を受けた経験も持つ。副総統就任前は、台湾初となる女性駐米代表(駐米大使に相当)を1年余り務めるなど米国との関係が深い。(総統府)
蕭美琴副総統は2日夜、米国の対台湾窓口機関、米国在台協会(AIT)が主催する米国独立記念レセプションに出席した。蕭美琴副総統は、米独立249周年を台湾の国民と政府を代表して心から祝福するとした上で、「7月4日は米国の独立記念日であると同時に、台湾と米国の長きにわたる友情を象徴する日でもある」とし、「台湾と米国は海を隔てて遠く離れているが、共通の価値観によって強く結ばれている。困難な時期にもこうした価値観が、民主主義を守ろうとする人々を鼓舞してくれる」と述べた。以下は蕭美琴副総統の挨拶の概要。
 
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現在の世界の地政学は目まぐるしく変化し、数十年間続いてきた、ルールに基づく国際秩序を大きく揺るがしている。しかし、これほどに変化と不確定要素があふれる中でも、台米関係は着実に深化し、発展している。AIT台北事務所のレイモンド・グリーン所長(米国の駐台大使に相当)が先ほど述べたように、両国は技術、貿易、教育、衛生、安全保障などの分野で協力し、より安全なサプライチェーン、より創造力のある経済体系、そしてより強靭な社会をともに築いている。
 
台湾と米国は共通の信念に立脚している。それはすなわち、民主国家が連携すれば、希望とチャンスを生み出せるということだ。中でも経済関係は、両国のパートナーシップにおける重要な柱である。複雑な関税問題などの課題に直面してはいるものの、双方は共通の進歩と繁栄に向けて緊密に協議を重ねている。
 
台湾と米国の貿易および投資関係は非常に密接で、かつ相互補完的である。半導体から先端製造業、デジタルサービスからクリーンエネルギー技術に至るまで、台湾は米国のアイデアとイノベーションの恩恵を受けている。一方、台湾の製造力や先端技術、産業の柔軟性といった強みは、米国企業の発展と収益向上に寄与している。「強い台湾」こそが世界の繁栄により大きく貢献でき、特に人工知能(AI)や先端産業の分野において、米国の再工業化と技術的リーダーシップの実現を支える力になれるだろう。
 
台湾は、安全こそがあらゆる建設の根幹であり、平和は決して当たり前のものではなく、団結と実力によって維持されるべきものであることを良く知っている。頼清徳総統も「戦争に供えることで平和を維持する」として、国民の結束を促し、団結によって民主的な生活様式を守るよう呼びかけている。台湾は決して衝突を望むことはないが、国民及びこうした価値観を守るという責任から逃避することもない。米国が、アジア太平洋地域を安定させ、侵略から守るための抑止力として、確固たるパートナーでいてくれることに感謝する。
 
米国の独立革命は、自由を求める人々の意志が歴史を塗り替える力を持つことを証明した。台湾の物語も、同じような信念によってつくられてきた。我々は活力に満ちた民主国家であり、開かれた社会と自由を守るという確固たる決意を持っている。米国と同じく「自由の地、勇者の祖国(land of the free, and the home of the brave)」(※米国国歌『星条旗』の一節)なのである。米国政府や国民から、党派を超えた支持が寄せられていることに感謝する。彼らは我々に「台湾は決して孤独ではない」ということを教えてくれる。7月4日の独立記念日に、アメリカ各地の夜空が花火で彩られる中、地球の反対側にいる台湾の人々もまた、その精神と理想をともに祝っているということをぜひアメリカの人々にも伝えたい。
 
なお、今夜のレセプションのテーマは「野球」となっている。台米関係も野球の試合のように、回を重ねるごとに堅実なパートナーシップを築き上げてきた。たとえ速球やカーブ、スライダーのようなボールが飛んで来ようとも、我々は常に揺るぎない決意とチームワークの精神を持ってバッターボックスに立ち続けるだろう。AIT台北事務所のグリーン所長および米国在台協会のすべての皆様の尽力と友情に感謝したい。我々が力を合わせればきっと「優勝チーム」となれるだろう。最後に改めて、米国独立記念日を祝福したい。
 
 

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